子どもの英作文でよくある文法ミスとその直し方(中学生向け)
公開日 13 June 2026
中学生の英作文を見ていると、同じような文法ミスが繰り返し登場することに気づきます。これは偶然ではありません。日本語と英語には文法的に大きな違いがいくつかあり、それが英語を書くときに特定のミスを引き起こしやすくしているのです。
「よくあるミス」を知っておくことは、直す側にとっても書く側にとっても大きな助けになります。何が起きやすいかがわかれば、事前に意識できますし、ミスを見つけたときの確認も素早くなります。
中学生の英作文で最もよく見られる文法ミス
1. 時制のミス(最多発)
これは中学生の英作文で最も多いミスです。
なぜ起きるのか: 日本語の動詞は時制によって形が変わりません。「昨日行く」も「今日行く」も「行く」は同じです。英語では「過去のこと=過去形」という変化が必要ですが、日本語にその習慣がないため、書くスピードが上がると抜け落ちてしまいます。
よくあるミスの例:
- 誤:Last weekend, I go to the library and study for three hours.
- 正:Last weekend, I went to the library and studied for three hours.
直し方: 英作文を書き終えたら、動詞だけに絞って全文を読み直します。「この動詞は過去のこと?現在のこと?」と一つひとつ確認するだけで、ほとんどの時制ミスは見つけられます。
2. 主語と動詞の一致(三単現の -s)
なぜ起きるのか: 日本語には「三人称単数現在形の動詞に -s/-es をつける」というルールがありません。he knows も they know も、日本語感覚では動詞の形を変える理由がないため、書くときに忘れがちです。
よくあるミスの例:
-
誤:She don’t like homework.
-
正:She doesn’t like homework.
-
誤:My brother have a cat.
-
正:My brother has a cat.
-
誤:Everyone are excited.
-
正:Everyone is excited.(everyone は単数扱い)
直し方: 主語が「he / she / it / 人名 / everyone / each」のときは、動詞の形が正しいかを必ず確認します。do → does、have → has、一般動詞には -s がつく、と覚えておきましょう。
3. 文の不完全さ(Fragment)
because, although, when, if, since などの接続詞で始まる節は、それだけでは完全な文になりません。主節とセットで使う必要があります。
よくあるミスの例:
-
誤:Because it was raining.(不完全)
-
正:Because it was raining, we stayed inside.
-
誤:Although I was tired.(不完全)
-
正:Although I was tired, I finished my homework.
直し方: because, although, when, if で始まっている文を見つけたら、「その後に主節(主語+動詞)が来ているか」を確認します。読んで「続きがある気がする」と感じたら Fragment の可能性が高いです。
4. コンマスプライス(Comma Splice)
2つの独立した文をコンマだけでつなぐのは英語では文法ミスです。日本語では「、」でつなぐのは自然ですが、英語では接続詞か別の句読点が必要です。
よくあるミスの例:
- 誤:I was hungry, I ate lunch.
- 正:I was hungry, so I ate lunch. または I was hungry. I ate lunch.
直し方: コンマの前後が両方とも完全な文(主語+動詞がある)になっていたら、接続詞(so / and / but / because)を加えるか、ピリオドで分けます。
5. 同音異義語の混同
there / their / they’re、your / you’re、its / it’s の混同は、単なるスペルミスではなく「語の意味の混同」として採点者に見られます。
覚え方:
- their = 彼らの(所有格)
- there = そこに(場所)
- they’re = they are の短縮形
- your = あなたの(所有格)
- you’re = you are の短縮形
直し方: 英作文のチェック時に、この6つの語が登場するたびに「どの意味で使っているか」を確認する習慣をつけます。
6. 冠詞のミス(a / an / the)
日本語には冠詞がないため、英語の a / an / the の使い分けは日本語を母語とする学習者には特に難しいポイントです。
よくあるミスの例:
- 誤:I have dog. → 正:I have a dog.
- 誤:She is best student in class. → 正:She is the best student in the class.
冠詞のルールは複雑で、短期間で完璧にマスターするのは難しいです。文法チェックツールを補助的に使って、どこで抜けているかを確認しながら感覚を養っていくのが現実的な方法です。
効果的な直し方のポイント
「直す」だけでは不十分
ミスを指摘されて直すだけでは、次の英作文でも同じミスが起きます。大切なのは「なぜ間違いだったのか」を理解することです。
ミスを直した後に、「このミスはなぜ起きたの?」と子どもに説明させてみましょう。 自分の言葉で言えれば本当に理解しています。言えなければ、解説をもう一度読んで確認する必要があります。
一度に全部直そうとしない
複数のミスの種類がある場合、一度に全部改善しようとすると注意が分散して、どれも身につきません。最も頻繁に出るミスの種類を1つ決めて、次の2〜3回の英作文でそこだけに集中する「ターゲット練習」が効果的です。
たとえば、時制のミスが多い場合は「次の3回の英作文では、提出前に必ず動詞の時制だけを確認する」という目標を設定します。
文法チェックツールを「気づきの補助」として使う
GrammarEasy のような文法チェックアプリを使うと、自分では気づきにくいミスも検出できます。アプリが指摘した箇所を単に修正するのではなく、「なぜここが間違いなのか」を考える機会にしましょう。現時点のAI解説は英語・繁体字中国語・簡体字中国語での提供ですが、どこにミスがあるかを把握するだけでも、確認練習の出発点として役立ちます。
中学校のテスト・高校入試での英作文
日本の中学校の定期テストや高校入試には、英語の短文や自由英作文が含まれることがほとんどです。採点基準は学校によって異なりますが、文法の正確さは共通して重視されます。
特に高校入試の英作文では、時制のミスと三単現の -s の抜けが最もよく見られる失点ポイントです。この2つを安定させるだけで、英作文の得点は大きく改善します。
英検対策についても同様で、3級から英作文が含まれる英検では、文法の正確さが採点に影響します。
よくある質問
文法のルールは覚えているのに、書くとミスをしてしまうのはなぜですか?
覚えていることと、書くときに自動的に適用できることは別のスキルです。書くときは内容・語彙・構成を同時に考えるため、文法チェックのステップが抜け落ちやすくなります。解決策は「書き終えた後に文法だけを確認する時間を必ず設ける」こと——書きながら文法を直すより、書き終えてから見直すほうがミスを見つけやすいです。
英作文のどの部分を最初に確認すれば効率的ですか?
まず動詞に集中します。時制と三単現の -s を確認するだけで、中学生の英作文の文法ミスの大半をカバーできます。次に Fragment(接続詞で始まる不完全な文)、そして同音異義語(there/their, your/you’re)の順で確認するのがおすすめです。
ミスの記録をつけると効果がありますか?
非常にあります。英作文ごとにミスの種類と回数を記録していくと、「自分はいつも時制でミスをしている」というパターンが見えてきます。そのパターンを自分で認識することが、次に書くときの意識につながります。
英検の英作文対策として、普段から何をすれば良いですか?
毎回の英作文練習を提出前に必ずチェックする習慣をつけることが、最も効果的な英検対策です。特に時制の統一・三単現の -s・Fragment のチェックを徹底しましょう。英検の英作文については、別の記事でもくわしく紹介しています。
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