英語の文法とスペル、英作文で大事なのはどっち?
公開日 13 June 2026
英語の勉強時間が限られているとき、英作文対策では文法とスペル、どちらを優先すべきでしょうか。
どちらも英作文の評価に影響しますが、その「重み」は同じではありません。また、スペルミスの中でも、採点者への影響が特に大きいものとそうでないものがあります。この違いを理解することが、効率的な対策の第一歩です。
結論:まず文法を優先すべき理由
英作文の採点という観点から見ると、文法ミスはスペルミスより得点への影響が大きいことが多いです。その主な理由は3つあります。
理由1:文法ミスは「意味の伝わりやすさ」に直結する
文法的に大きく間違った文——たとえば時制が混乱していたり、主語と動詞がなかったり、文が途中で切れていたり——は、採点者が「読んで意味をつかむ」のに余計な労力を要します。採点者が文意を推測しながら読まなければならない状態は、それだけで評価が下がります。
スペルミスは多くの場合、読み手が意味を推測できます。recieve と書いても receive のことだとわかります。their を thier と書いても文脈から判断できることが多いです。
理由2:文法ミスは英語力の「基盤」を示す
採点者は文法ミスの多い英作文を見たとき、スペルが得意でない学習者とは異なる印象を受けます。文法ミスが多いと、英語の文構造への理解が不十分だというシグナルになるためです。
一方、スペルミスは「記憶や不注意の問題」として受け取られることが多く、文法ミスほど英語の基礎力への評価に直接響かないことがほとんどです。
理由3:文法ミスは作文全体に繰り返し現れる
時制のミスや三単現の -s の抜けは、一つの英作文の中で何度も出ることがあります。スペルミスは特定の語に限定されるのに対し、文法ミスは「習慣」として全体に繰り返し出るため、採点者の印象に与えるマイナスの累積効果が大きくなります。
スペルミスが文法ミスより深刻になるケース
とはいえ、スペルミスにも見逃せない種類があります。
同音異義語の混同は「概念の誤解」として扱われる
there / their / they’re や your / you’re、its / it’s の混同は、採点者からは「単純なスペルミス」ではなく「語の意味を理解していない」と判断されることがあります。これらは音は同じでも意味がまったく異なります。混同があると、文法ミスと同等かそれ以上のマイナスになることも珍しくありません。
覚え方:
- their =「彼らの」(所有格)/ there =「そこ」(場所)/ they’re = they are の短縮形
- your =「あなたの」(所有格)/ you’re = you are の短縮形
- its =「それの」(所有格)/ it’s = it is または it has の短縮形
高頻度語のスペルミスは目立つ
because, necessary, beautiful, receive, definitely のような、英作文で非常によく使われる語のスペルミスは、採点者がすぐに気づきます。単純なミスでも、頻繁に目にする語が間違っていると全体の印象に影響します。
これらは暗記で解決できるので、「よく使うのに毎回スペルが曖昧な語」のリストを作って集中的に覚えることをお勧めします。
中学英語・英検・高校入試での優先順位
日本の中学校や入試・資格試験における英作文を想定すると、時間に限りがある場合の優先順位は次のようになります:
第1優先:時制の一貫性と正確さ 全文を通して時制を統一すること。過去のことを書くなら全文過去形、習慣や事実を書くなら全文現在形。これが安定するだけで、英作文の印象は大きく変わります。
第2優先:三単現の -s(主語と動詞の一致) he / she / it / 人名などが主語のとき、現在形の動詞に -s/-es を正しくつけること。she goes, he doesn’t, everyone is など。
第3優先:同音異義語(there/their、your/you’re など) スペルミスのなかでも最も採点に影響するこのグループを、英作文チェック時に毎回確認します。
第4優先:高頻度語のスペル because, necessary, beautiful など。出やすい語のリストを作って反復確認します。
第5優先:冠詞・Fragment・その他の文法ミス 上位4つが安定してから取り組む領域です。
英検の英作文でどちらが重視されるか
英検(実用英語技能検定)では、ライティング(英作文)の採点基準に「文法・語彙の正確さ(Grammatical Range and Accuracy)」が明示されています。この基準には文法・語彙・スペルがまとめて含まれますが、採点者の訓練上、文法の正確さのほうがより重視される傾向があります。
英検2級・準1級の自由英作文では、内容・構成・語彙・文法の4軸で採点されます。「文法ミスが少ない」ことは4軸のうちの1つに直接関係し、得点の約25%を占めます。「スペルが完璧」だからといって、文法ミスが多ければ合格スコアには届きません。
練習時のチェックの順番
英作文を書いた後のチェックを、以下の順番で行うのが効率的です:
- 声に出して読む — 読んで不自然な箇所をマーク
- 動詞を全てチェック — 時制は統一されているか
- 三単現の主語を探す — 動詞に -s/-es がついているか
- 同音異義語を確認 — there/their/they’re、your/you’re、its/it’s
- 文法チェックツールで確認 — 見落としを補完
- 高頻度スペルを確認 — 曖昧な語を辞書で確認
GrammarEasy のような文法チェックアプリは、手順5の「見落とし補完」として有効です。現時点のAI解説は英語・繁体字中国語・簡体字中国語での提供ですが、文法・スペルの指摘箇所を把握するツールとして活用できます。
よくある質問
スペルは完璧なのに文法がよく間違えます。どちらに時間をかけるべきですか?
文法の改善に時間をかけてください。スペルが完璧でも文法ミスが多ければ評価は上がりません。逆に、文法が安定していれば多少のスペルミスは全体の評価への影響が限定的です。
文法のルールを知っているのに間違えるのはなぜですか?
書くときは内容を考えることに脳の大半を使っているため、文法の確認ステップが「後回し」になるためです。「書く」と「文法を確認する」を別の作業として切り分け、書き終えた後に専用の確認時間を設けることで改善します。
スペルミスは辞書を引けば防げますか?
引く習慣があれば有効ですが、英作文の時間が限られているとき(テストや入試)には現実的ではありません。普段から「いつもスペルが曖昧な語リスト」を作っておき、そのリストにある語を辞書なしで書けるようになるまで繰り返し練習するのが現実的な対策です。
文法とスペルの両方が弱い場合、何から始めればいいですか?
まず1〜2回の英作文を書いて、自分のミスのパターンを確認しましょう。文法とスペルのどちらでより多くのミスが出ているかを把握してから、出現率の高いほうを優先します。多くの場合、文法(特に時制と三単現)が先に来ます。
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