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なぜ子どもは "he very tall" と書くのか?be動詞の脱落エラーを解説

公開日 21 June 2026

お子さんの英作文に「She happy」「He very smart」「The weather cold today」という文が出てきたら、それはbe動詞の脱落エラーです。日本語を母語とする子どもの英語ライティングで非常によく見られるミスです。

これは不注意ではありません。母語の構造が影響しています。

日本語では「彼はとても嬉しい」は文法的に完成した文です。 「は」が主語と述語をつなぎ、英語の be 動詞に相当するものが必要ありません。日本語の感覚で英語を書くと、“He happy” で文が完結しているように感じられ、be動詞を入れることを忘れてしまうのです。

「is を書き忘れないようにしてね」と声をかけるだけでは効果が出にくい理由がここにあります。母語の直感が邪魔をしているため、専門的なチェックのステップを習慣化することが根本的な解決につながります。

be動詞の基本ルール

be動詞は主語と説明(形容詞・名詞・状態)をつなぎ、時制も表します。

現在形(am / is / are):

主語be動詞
Iam
He / She / It / 単数名詞is
Youare
Weare
They / 複数名詞are

過去形(was / were):

主語be動詞
Iwas
He / She / It / 単数名詞was
Youwere
Wewere
They / 複数名詞were

組み合わせは5パターンだけです。繰り返し確認するうちに自然に身についていきます。

3タイプのbe動詞ミス

タイプ1:be動詞をまるごと省略してしまう

これがいわゆる “he very tall” エラーです。主語と形容詞の間に何も入っていない状態です。

  • 誤:“My teacher very patient.”

  • 正:“My teacher is very patient.”

  • 誤:“Yesterday the food delicious.”

  • 正:“Yesterday the food was delicious.”

タイプ2:be動詞の形を間違える

be動詞を入れることはわかっているが、形が違う(is/are を混同する、was/were を混同するなど)。

  • 誤:“My friends is coming.”

  • 正:“My friends are coming.”

  • 誤:“We was very tired after the trip.”

  • 正:“We were very tired after the trip.”

タイプ3:進行形でbe動詞を省略する

現在進行形(is/are + -ing)・過去進行形(was/were + -ing)はどちらもbe動詞が必要です。-ing 動詞だけを書いて be動詞を落としてしまうケースがあります。

  • 誤:“She singing in the room.”

  • 正:“She is singing in the room.”

  • 誤:“They playing football when I arrived.”

  • 正:“They were playing football when I arrived.”

なぜ自分でミスに気づきにくいのか

日本語の感覚で自分の英語を読み返すと、「She happy」でも意味が通るように感じられます。be動詞がない文が「おかしい」と感じるセンサーが働きにくいのです。

そのため「よく確認してね」という指示だけでは不十分です。「主語 + 描写(形容詞・名詞)」の形の文を見たら必ず be動詞を確認するという専門的なチェックステップが必要です。

“She happy” という文を見たとき:主語(She)はある、形容詞(happy)はある、でも be動詞は?——この問いかけでエラーが自然と見えてきます。

机に貼っておける参考表

書くときにいつでも参照できるよう、見えるところに貼っておきましょう:

状況使うbe動詞
I + 現在am
He / She / It / 単数名詞 + 現在is
You / We / They / 複数名詞 + 現在are
I / He / She / It / 単数名詞 + 過去was
You / We / They / 複数名詞 + 過去were

家庭でのサポート方法

ステップ1:お子さんのミスのタイプを把握する。 直近の英作文を文法チェックツールに通してみましょう。タイプ1(完全省略)・タイプ2(形の間違い)・タイプ3(進行形での省略)のどれが多いかを確認します。タイプがわかれば、声かけの仕方が具体的になります。

ステップ2:提出前にbe動詞専用のチェック時間を作る。 「全部チェックして」ではなく、「人やものを描写している文に be動詞があるか」だけを見る1回を習慣にしましょう。

ステップ3:チェックツールの指摘を一緒に確認する。 文法チェックツールがbe動詞のエラーを指摘したら、その箇所を一緒に見て「ここは is と are のどちらが正しい?なぜ?」と聞いてみましょう。自分で答えを出すことが定着につながります。

ステップ4:進歩を見える化する。 直近3回の英作文のbe動詞エラー数を記録しておきましょう。数が減っているのが見えると、習慣が身についている証拠です。

冠詞や時制のルールについては、英語の冠詞(a / an / the)の使い方子どもの英語時制ミスを減らすには?もあわせてご参照ください。

よくある質問

ルールは知っているのに書くと忘れる。どうすればいいですか?

知識として知っていることと、書きながら自動的にチェックすることは別のスキルです。「書く」と「be動詞をチェックする」を別のステップとして分け、後者を独立した習慣にすることが効果的です。何度か練習するうちにこのチェックは自動化されていきます。

“He’s happy” と “He is happy” は同じですか?

同じです。短縮形(he’s、she’s、it’s、they’re、we’re、I’m)は正式な書き言葉でも使えます。学校や先生から特に指定がない限り、どちらでも構いません。重要なのは be動詞が何らかの形で入っていることです。

話すときは be動詞を忘れないのに、書くと忘れます。なぜですか?

非常によくあることです。話すときは実時間で発話しながら自然と訂正が入りますが、書くときは内容に集中するため be動詞の確認が後回しになりがちです。書くことのほうが時間に余裕があるため、逆に習慣化のチャンスです。専用のチェックステップを組み込むことで解決できます。

進行形で be動詞をよく忘れます。効果的な直し方はありますか?

「-ing で終わる動詞の前には必ず be動詞がある」というルールとして覚えましょう。チェックするときに -ing で終わる動詞をすべて探して、前に is/are/was/were があるかを確認します。このチェックを数回繰り返すと、条件反射的に確認できるようになります。

be動詞エラーが続くのは学習姿勢の問題ですか?

ほとんどの場合、姿勢の問題ではありません。これは**母語転移(language transfer)**と呼ばれる現象で、日本語の文法構造が無意識に英語ライティングに影響しているためです。すべての日本語母語学習者が通る共通の課題です。責めるのではなく、体系的なチェックの習慣を一緒に作ることが解決への近道です。


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